九州沖縄農業研究センター

創意工夫者表彰

掘り取り機用補助台の考案

考案者: 研究支援センター業務第3科 山口 哲郎

補助者が今まで前屈みの姿勢で上半身を作業機に手を添えて、すべて歩行して作業していたが、補助台に腰掛けることで腰痛などが格段に緩和され、大幅な負担軽減になった。労働災害をなくすため危険と思われる作業を回避することができたこともとても大きい。 作業労力節減効果は、10a当たり約4時間30分かかっていた掘り取り作業が、補助者の休憩時間を少なくすることとスピードが早くなったことで約3時間になり、約1.5培の効率アップにつながった。繁忙期には掘り取り機2台で作業するが、補助台をそれぞれに増設したため作業能率も格段に上がった。

安全面では、従来前屈みで上半身を支えた手が滑り、勢いでコンベアに巻き込まれやすい恐れがあったが、この考案によりその危険性はなくなった。しかし、補助者が片手でラベルとサツマイモを取り上げる作業は各系統が混ざってしまうため慎重に行わなければならず、オペレータは補助者の作業を常に目配りするなど、今後も安全には特に気を付けて作業するよう心がける必要がある。

写真1 サツマイモ育種圃場
写真1 サツマイモ育種圃場

写真2 試験系統の区切りラベル
写真2 試験系統の区切りラベル

育種圃場なので1つの畝に複数の系統を栽培します。
試験系統の区切りがわかるようにラベルを入れます。

写真3 収穫前の地上部
写真3 収穫前の地上部

写真4 地上部刈り取り後
写真4 地上部刈り取り後

いもを堀取る前に繁茂した地上部を刈り取ります。

写真5 いも堀取りの様子
写真5 いも堀取りの様子

写真6 堀取り機ディガー
写真6 堀取り機ディガー

いもの堀取りは、「ディガー」という機械で行います。
いもがディガーで地下から地上に掘り上げられます。

写真7 従来の作業の様子
写真7 従来の作業の様子

写真8 考案した補助台
写真8 考案した補助台

ラベルを目印にして堀ったいもが混じらないように仕分けます。
ディガーのあとを歩きながら、腰を曲げた作業なので大変です。
そのため、座って作業できる補助台を考案しました(写真8)。

写真9 考案した補助台(横から)
写真9 考案した補助台(横から)

写真10 考案した補助台(うしろから)
写真10 考案した補助台(うしろから)

写真11 考案した装置による作業1
写真11 考案した装置による作業1

写真12 考案した装置による作業2
写真12 考案した装置による作業2

歩かずに座って容易に作業でき、効率もアップしました。