農村工学研究部門

農村工学研究部門メールマガジン

メールマガジン第184号(2025年9月号)

目次

農工研の情景(2025年9月撮影)
農工研の情景(2025年9月撮影)
1)トピックス
2)イベント情報
3)新技術の紹介
4)農工研ニュースより
5)技術研修室より
6)農村工学研究部門の動き
7)或る農業研究員の放浪記
8)研究者の横顔

1)トピックス

■2025年度農業農村工学会賞を職員が受賞しました

2025年度農業農村工学会賞の当研究部門の受賞者は以下のとおりとなりました。
(受賞者名は農村工学研究部門の研究員および元研究員のみ記載)

【研究奨励賞】農業用ため池の防災減災対策に関する一連の研究
研究推進部 研究推進室推進チーム長 小嶋 創

【優秀論文賞】土石流の流入によるため池貯水時の堤体への作用荷重の評価
農地基盤情報研究領域 地域防災グループ 正田 大輔・吉迫 宏・井上 敬資・小嶋 創

【優秀技術賞】コンクリート水路摩耗状態の簡易な定量評価手法
施設工学研究領域 施設保全グループ 木村 優世・金森 拓也・川邉 翔平・森 充広

【沢田賞】営農排水改良技術新世代機「カットシリーズ」の開発と普及に関する一連の業績
営農排水改良技術「カットシリーズ」開発グループ 農地基盤情報研究領域 北川巌

研究推進部 研究推進室

(関連URL)

■農村工学研究部門の研究者が2025年度農業施設学会論文賞を受賞しました

当研究部門の研究者が2025年度農業施設学会論文賞を受賞しました。

研究推進部 研究推進室

(関連資料)

■最新の研究成果をEnvironmental Seismologyにて発表します

10月14-18日に、コロラド州デンバーで開催される「Environmental Seismology」にて当部門の研究者が成果を発表します。

詳細につきましてはEnvironmental Seismologyのウェブサイトをご覧ください。

  • 10月16-17日 ポスター発表
  • 題名 : Time-domain Seismic Response Retrieval from Seismic Records of Dams Based on Interferometric Processing.
  • 担当研究者 : 黒田清一郎

(関連URL)

■最新の研究成果を日本地下水学会2025年秋季講演会 大垣大会にて発表します

10月16-18日に、大垣市のソフトピアジャパンセンターで開催される「日本地下水学会2025年秋季講演会 大垣大会」にて当部門の研究者が成果を発表します。

詳細につきましては日本地下水学会のウェブサイトをご覧ください。

(関連URL)

■最新の研究成果をThe 19th IWA conference on Sludge Managementにて発表します

10月21-24日に、京都市の京都リサーチパークで開催される「The 19th IWA conference on Sludge Management」にて当部門の研究者が成果を発表します。

詳細につきましてはThe 19th IWA conference on Sludge Management のウェブサイトをご覧ください。

日時:10月23日 15時40分-17時10分

  • 折立 文子:Assessment of Sewage Sludge Fertilizer Effi cacy on Wheat Growth via Pot Experiment
  • 中村 真人:Effects of Continuous Application of Sludge Compost on Fertilizer Efficiency and Nitrogen Leaching from Upland Field
  • 藤田 睦:Current States of Sludge Fertilizer Production in Rural Areas of Japan and Differences in Fertilizer Nutrients by Production Methods

(関連URL)

■最新の研究成果を2025年度土壌物理学会大会にて発表します

10月25日に、津市の三重大学で開催される「2025年度土壌物理学会大会」にて当部門の研究者が成果を発表します。

詳細につきましては2025年度土壌物理学会大会のウェブサイトをご覧ください。

(関連URL)

■最新の研究成果をPAWEES International Conference 2025 in Moriokaにて発表します

10月27-28日に、盛岡市の岩手県国際交流センターで開催される「PAWEES International Conference 2025 in Morioka」にて当部門の研究者が成果を発表します。

詳細につきましては関連URLをご覧ください。

(関連URL)

■農村工学研究部門の研究者が「つくばで輝く研究者」に掲載されました

施設保全グループの伊佐彩華研究員が、つくば市と筑波大学が共同で市内で活躍されている研究者を紹介するウェブサイト「つくばで輝く研究者」で紹介されました。

このサイトは「進路選択をするにあたり、研究者という職業が選択肢の一つとなるよう、地域の研究者(特に女性研究者)の人となり、研究者を志したきっかけ、学生時代の話等を記事+マンガで発信するもの」です。

是非ご覧になってください。

研究推進部 研究推進室

(関連URL)

■機能評価ツールの停止について

現在、Webツール「経済・環境影響評価ツール(kinohyoka.naro.go.jp)」にアクセスを試みると、「このサイトにアクセスできません」、「DNSアドレスが見つかりませんでした」などのメッセージが表示される場合があります。

これは、農研機構 農村工学研究部門 資源利用研究領域 地域資源利用・管理グループにおいて、本Webツールの改修作業のため、外部公開を一時停止していることによるものです。

現在、より良いツールへと改良するための作業を進めております。再公開の時期が決まり次第、改めてご案内いたします。

ご不便をおかけいたしますが、何卒ご理解のほどよろしくお願い申し上げます。

資源利用研究領域 地域資源利用・管理グループ

2)イベント情報

■「令和7年度 実用新技術講習会及び技術相談会」を開催
-農業農村整備に関する新技術を専門の研究者が紹介します-

11月6日(木)13:30~17:00に、東京大学弥生講堂(一条ホール)にて、「令和7年度 実用新技術講習会及び技術相談会」(後援:農林水産省)を開催します。

主なプログラムは、農村振興局整備部設計課による情勢報告「新たな土地改良長期計画の概要について(仮題)」、農工研から技術報告として、
(1)「直感的操作で作図時間を1/10にするほ場3次元モデル自動生成ソフトウェア」、
(2)「ため池の改修および制約条件に応じた最適な補強工法の選定フロー」、
(3)「水稲生産地域における気候変動の複合的な影響を考慮した用水需給バランスの評価手法」、
(4)「ヒートポンプシステムによる農業用水路の流水熱の安定的かつ効率的な供給技術」
を予定しています。

また、上記の技術報告と最新の技術開発や研究成果を研究担当者がポスターセッション(直接対話)形式でご紹介します。
農業農村整備に携わる皆様におかれましては、新技術のご案内とともに、現場課題の解消に向けて情報交換して頂く絶好の機会です。国や地方公共団体、土地改良関係団体、民間企業(建設会社、設計コンサルタント等)、農業者、教育関係者など皆様ふるってのご参加をお待ちしております。

申し込み方法などの詳細は、下記のURLをご参照ください。

技術移転部 移転推進室長高木繁光

(関連URL)

■農研機構オンライン一般公開2025「農業と暮らしを結ぶサイエンス2025」に参加しました

9月6日にニコニコ生放送にて『農研機構オンライン一般公開 「農業と暮らしを結ぶサイエンス 2025」』が配信され、農村工学研究部門も各種生配信に参加しました。

研究推進部 研究推進室

(関連資料)

3)新技術の紹介

■知的財産情報(79)「樹脂用ドリル及び加工物の製造方法」が登録されました

農研機構が出願した以下の発明が、登録されました。

  • 【特許番号】特許第7730165号
  • 【登録日】令和7年8月19日(2025.8.19)
  • 【発明の名称】樹脂用ドリル及び加工物の製造方法

興味のある方は、独立行政法人INPITが運営する「特許情報プラットフォーム(J-Plat Pat)」からご覧ください。

研究推進部 研究推進室渉外チーム 主査伊藤 もも

(関連URL)

4)農工研ニュースより

■農業水路の「魚の棲みやすさ」を評価するプログラム

農業水路には、魚をはじめ、様々な生物が棲んでいます。環境の変化に伴って魚が棲みにくい水路が増える中、最近では自然環境に配慮して、魚が棲みやすい水路を保全・復元する取り組みが全国で広がりつつあります。
水路の魚の棲みやすさを改善するにあたり、その現状を評価する必要があります。しかし、魚の棲みやすさを客観的に評価する手法がなく、合理的な水路の保全・復元が困難な状況にありました。
農村工学研究部門は、新たに「魚の棲みやすさ評価プログラム」を開発しました。

(関連URL)

5)技術研修室より

■農村工学技術研修の開催(2025年9月号)

6月10日から8月8日にかけて、オンラインと集合のハイブリッド形式で2件の研修を行いました。

今回はこの2件の研修の様子をお届けします。

技術移転部 技術研修室

(関連資料)

6)農村工学研究部門の動き

■福島県と共同でメタン発酵消化液の畑地利用に向けた現地検討会を開催しました

化学肥料使用量低減や地域資源循環の観点から、メタン発酵消化液(メタン発酵の発酵残さ)や家畜ふん尿スラリー等の液肥の活用が期待されています。液肥の利用はこれまでは牧草地や水田を中心に進められてきており、畑作での利用は限定的でした。
そこで、農村工学研究部門では、農林水産研究推進事業(委託プロジェクト)「脱炭素型農業実現のためのパイロット研究プロジェクト」において、液肥施用後のアンモニア揮散を抑制して肥料効果の最大化を図り、施肥量の多い畑作でも低コストで導入可能なスラリーインジェクターを開発しました1)。
開発したスラリーインジェクターの普及を進めるため、8月20日に、福島県農業総合センター浜地域農業再生研究センターと共同で技術移転セミナーを開催しました。

資源利用研究領域 地域資源利用・管理グループ 上級研究員中村 真人

(関連資料)

■インターンシップ制度を活用した大学生の実務体験

農工研では、農業農村工学分野に興味のある学生を対象にインターンシップを受け入れています。今回は、施設工学研究領域 施設保全グループにてインターンシップを行った3名の方からお寄せいただいた受講後の感想と、受け入れ研究者からのコメントをご紹介します。

研究推進部 研究推進室

(関連URL)

7)或る農業研究員の放浪記

■第6話 楽しい農業研究 ―研究現場における生物との遭遇―

農業研究の仕事に就いてかれこれ三十有余年。これまで、農業の試験研究に携わる中で、いろいろな場所に出かけて、様々な生き物と出会いました。生き物との出会いは、農業研究の楽しみのひとつとも言えます。第6話では、農業研究と関連してこれまでに出会った生き物について断片的に紹介したいと思います。

さすらいの研究員

(関連資料)

8)研究者の横顔

■有吉 充(ありよし みつる)

今回の「研究者の横顔」は、施設工学研究領域 施設保全グループの有吉上級研究員です。
農業用パイプラインの研究一筋20年、耐震対策や維持管理技術など現場に根差した課題にいつも冷静沈着に向き合っておられます。そんな彼の趣味は「城巡り」。百名城のスタンプを集めながら、石垣や堀、城下町の雰囲気に魅了され、旅先での発見を楽しんでいる、研究とはまた違う一面もご覧ください。

(他己紹介) 土原 健雄

(自己紹介)

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研究推進部 研究推進室 渉外チーム