東北農業研究センター

水田作物品種グループ

水田作物品種グループでは、水稲と大豆の品種育成に関する研究を担当しています。 近年、多収・良食味米品種の要望が高まっていますが、農業労働力の減少に向け、大規模化あるいは省力化を可能とする直播栽培を拡大していくことも重要です。そこで、直播適性を備えた多収・良食味米品種「ちほみのり」、「ゆみあずさ」、「しふくのみのり」を育成してきました。東北地域では、古くからの問題であるいもち病と冷害に加え、高温登熟による品質の低下への対応も必要となっており、DNAマーカー選抜により効率的に抵抗性を導入する研究を進めています。
また、健康志向の高まりを背景に需要が伸びている大豆については、寒冷地における安定生産の実現が重要な課題です。そのため、良質で多収の大豆品種の育成、具体的には、ダイズシストセンチュウやダイズモザイク病などの病虫害に対する抵抗性を強化した品種、難裂莢性や耐倒伏性などの機械化適性を備えた品種、多着莢性などの収量性に優れた品種の育成に取り組んでいます。これらの品種を確実に育成するために、DNAマーカー選抜技術の開発にも力を注いでいます。

現地での育成試験の様子

メンバー