東北農業研究センター

お米のよくある質問集

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どうして品種改良を行うのですか?

消費者は、安全で安心なお米を欲しいと思っています。

また、お米を作る農家は、消費者に喜ばれるおいしいお米をできるだけ手間をかけずにたくさん作りたいと思っています。

しかし、イネは植物なので、寒さや暑さ、強い風、病気などの自然環境のために、思うようにお米が収穫できないことがあります。たとえば、「ササニシキ」は寒さに弱い品種です。

そのため、気温が下がりそうなときは、前もって田んぼの水を深くするなどして、イネを寒さから守る工夫が必要です。また、「コシヒカリ」は、おいしくて品質がとても良い品種ですが、丈が伸びやすくお米が実ったときに倒れやすい品種です。そのため肥料を少なくして丈を低く押さえる工夫が必要です。

また、病気に弱い品種を育てるときには、病気にかからないように様々な工夫をしなければなりません。たとえば、いもち病に弱い品種を作るときは、肥料を少なめにしたり、必要な場合は農薬を使わなければなりません。現在日本で登録されている農薬は多くの試験に合格して、正しい使い方をしていれば安全と言えます。

しかし、消費者の多くは、農薬を使用していないお米を安心して食べたいと思っています。

現在、広く普及している品種は、病気に弱い、寒さに弱い、暑さに弱いなどまだまだ改良しなければならないところがあります。

ですから、もっとおいしく、もっと育てやすいイネ、そしてより安全で安心なお米を作って農家や消費者に喜ばれるように品種改良をしています。