東北農業研究センター

お米のよくある質問集

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お米以外に野菜でも品種改良をしていますか?どんな品種がありますか?

今、私たちが食べている野菜や果物、お米や麦などの食べ物のほとんどは、食べやすく、おいしく、つくりやすく、たくさん収穫できるように品種改良されてきました。

たとえば、今のキュウリは昔のものとくらべ苦くなくなりました。昔のダイコンはとても、辛かったのですが、今はあまり辛くありません。バナナは、タネがあって食べにくかったものが、今はタネがなくとても食べやすくなりました。また今のトマトは、昔のトマトとくらべて青くさくなく、甘くなりました。このように、食べ物は、よりおいしくて食べやすいように品種改良が行われてきました。

ただ食べるだけでなく、いろいろな料理や使い方に合うようにも品種改良されてきました。

トマトは、生で食べるための甘くておいしいもの(桃太郎など)や、生で食べるとおいしくないけれど火を通して料理をすると、とてもおいしい加工用のトマト(にたきこまなど)があります。またトマトジュース専用の品種(NT604など)もあります。ジャガイモでは、ポテトチップス用に油で揚げてもこげた色がつきにくい品種(ラセットバーバンクなど)や、でんぷんをとるための専用の品種(紅丸、コナフブキなど)、そのまま肉じゃがなどの煮物やコロッケなどの料理に合う品種(メイクイーンや男爵)があり、いろいろな使い方のために品種改良が行われてきました。

また、食べやすいことや使いやすいことと同じくらい大切な品種改良の目標として、栽培しやすいということがあげられます。

栽培しやすい条件として、病気や害虫に強いこと、暑さや寒さにつ強いことなどがあげられます。たとえばダイズでは、センチュウという土のなかにいる虫やウィルスなどに強い「ふくいぶき」などの品種が開発されています。

これまでに紹介した例はほんの一部ですが、このようにお米以外の野菜や果物でも品種改良がたくさん行われてきました。

そしてこれからも、消費者の好みや社会のニーズの変化、地球環境の変化に合わせて品種改良は続けられていきます。