平成27年度海外評価者による研究レビュー報告

1.はじめに

農研機構は、第3期中期目標期間(平成23年度~平成27年度)において、国際的に高い水準で評価を実施するために、国際比較が可能な研究分野、国際的な評価が必要な研究分野あるいは国際的な要望が高い研究分野を選定し、海外の評価者を数名委嘱し、研究レビューを実施することとした。

平成27年度は、大課題「日本型の高収益施設園芸生産システムの構築」(略称:日本型施設園芸)を選定し、平成27年8月26日に研究レビューを開催した。本レビューでは、本大課題における研究成果や研究方向に関する評価を実施 し、3名の著名な海外の研究者から数多くの有益な評価と貴重なご意見をいただいた。また、研究レビューに先だって、農研機構内研究施設及び研究成果を導入 している千葉県内の現地圃場等を視察し、活発な意見交換が行われた。

研究レビューの様子

2.開催日時

平成27年8月26日(水曜日) 9時30分~16時45分

3.開催場所

農林水産省 農林水産技術会議事務局 筑波産学連携支援センター

4.海外評価者

  • Dr. David Byrne テキサスA&M大学教授(アメリカ)
  • Dr. Giuseppe Leonardo Rotino 農業研究普及会議研究部長(イタリア)
  • Dr. Ep Heuvelink ワゲニンゲン大学准教授(オランダ)

5.評価方法

現在までに得られた研究成果の質的な評価、今後の研究方向の妥当性について、国際的な観点から大課題全体及び大課題を構成する6つの中課題の評価を実施した。

評価ランクは、S: 質が非常に高く、修正の必要がない、A: 質が高く、修正箇所はごく一部、B: それなりの質は確保されており、修正箇所はごく一部、C: それなりの質は確保されているが、大幅な修正が必要、D: 質は悪く、計画を再度作成し直す必要ありの5段階に区分し、評価に関するコメントや提案をいただいた。

6.中課題一覧

本大課題は、以下の8つの中課題から構成されている。

  • 高生産性と低環境負荷を両立させる施設野菜生産技術の体系化
  • 安全・省エネ・好適環境のための低コスト施設設計・環境制御技術の開発
  • 日光温室等の活用による温暖地における高収益・安定生産施設園芸技術の開発
  • イチゴ等施設野菜の周年多収生産システムの開発
  • 生育開花機構の解明によるキク等の主要花きの効率的計画生産技術の開発
  • 果菜類の高品質化・生産性向上に資する品種・系統の育成
  • 野菜におけるゲノム情報基盤の構築と利用技術の開発
  • 分子生物学的手法による新形質花きの創出

7.評価結果及び指摘に対する回答

3人の評価者による評価結果及び指摘に対する回答 [PDF:274KB]