1.海外評価者による研究レビュー
農研機構は、第4期中長期目標期間(平成28年度~平成32年度)において、研究開発成果、実施中の研究手法及び今後の研究の方向性について、国際的観点から評価及び助言を得ることにより、研究の質を高めると共に、効率的な研究開発成果の最大化に資するため、海外レビューを実施しています。平成29年度は、病害虫防除、畜産及び生物機能利用の3研究分野を評価対象とし、それぞれ、海外からの評価者を招聘して、研究レビューを実施しました。
病害虫防除研究分野では、病害虫関連研究課題を7題選定し、3名の著名な海外の研究者を評価者に選定して研究業務に関する評価を実施しました。
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研究レビューの様子 |
2.開催日時
平成29年9月28日(木曜日) 9時30分~17時15分
3.開催場所
農林水産省農林水産技術会議事務局筑波産学連携支援センター
4.評価者
- Prof. Dr. Johannes A. Jehle ユリウスキューン研究所所長(ドイツ)
- Dr. Diane E. Ullman カリフォルニア大学デービス校教授(アメリカ)
- Dr. Roger N. Beachy ワシントン大学教授(アメリカ)
5.評価方法
第3及び4期中長期目標期間(平成23年度~平成32年度)を対象に、得られた研究成果の質、社会実装の可能性及び今後の研究方向の妥当性について、国際的な観点から評価を実施しました。
評価ランクは、S:質が非常に高く、修正の必要がない、A:質が高く、修正箇所はごく一部、B:一定の質は確保されており、修正箇所はごく一部、C:一定の質は確保されているが、大幅な修正が必要、D:質が悪く、計画を再度作成し直す必要ありの5段階に区分し、構成要素の7つの研究課題について評定とコメントや提案を頂きました。また、テーマ全体についてもコメントと提案を頂きました。
6.課題一覧
本テーマは、以下の7つの研究課題から構成されています。
第1部 日本農業の生産現場で発生する病害虫とその防疫の現状
- 課題1海外飛来性害虫や検疫有害病害虫の発生・被害状況とその対策(行政施策は含めない)
- 課題2近年発達する薬剤抵抗性病害虫の検定システム開発とその対策技術
第2部 我が国の生産現場で活躍する環境保全型病害虫防除技術
- 課題3天敵昆虫の育種や土着天敵の有効利用法
- 課題4土壌病害虫防除技術の開発と生産圃場における効果
第3部 生物機能や特性を利用した近未来型の病害虫防除技術
- 課題5光や音波の物理的作用による新たな害虫防除技術の開発
- 課題6A植物の抵抗性誘導の解析に基づく創農薬研究
- 課題6B昆虫の情報化学物質の解析に基づく創農薬研究
7.評価結果及び指摘に対する回答
3人の評価者による評価結果及び指摘事項等に対する回答 [PDF:549KB]