生物機能利用研究分野「農業生物の機能解明とその産業利用のための技術開発」

1.海外評価者による研究レビュー

農研機構は、第4期中長期目標期間(平成28年度~平成32年度)において、研究開発成果、実施中の研究手法及び今後の研究の方向性について、国際的観点から評価及び助言を得ることにより、研究の質を高めると共に、効率的な研究開発成果の最大化に資するため、海外レビューを実施しています。平成29年度は、病害虫防除、畜産及び生物機能利用の3研究分野を評価対象とし、それぞれ、海外からの評価者を招聘して、研究レビューを実施しました。
生物機能利用研究分野では生物機能解明に係る基礎・基盤研究から社会実装に向けた研究開発までを戦略的視座より一体的に推進しています。本レビューでは、植物・微生物、昆虫、動物を対象とする代表的研究より課題を選定し、さらに遺伝子組換え研究等のサイエンスコミュニケーション活動を加えて、それらに精通した4名の著名な海外の研究者を評価者に選定して研究業務に関する評価を実施しました。

研究レビューの様子

2.開催日時

平成29年11月21日(火曜日) 9時30分~17時00分

3.開催場所

農林水産省農林水産技術会議事務局筑波産学連携支援センター

4.評価者

  • Prof. Stanton Bruce Gelvin パデュー大学生物科学科教授(アメリカ)
  • Dr. Franti?ek Marec チェコ国立昆虫研究所・所長(チェコ)
  • Dr. Emilio Rodriguez-Cerezo EUジョイントリサーチセンター議長(スペイン)
  • Prof. Dr. Heiner Niemann フリードリッヒ・レフラー研究所教授(ドイツ)

5.評価方法

第3及び4期中長期目標期間を対象に、得られた研究成果の質、社会実装の可能性及び今後の研究方向の妥当性について、国際的な観点から評価を実施しました。
評価ランクは、S:質が非常に高く、修正の必要がない、A:質が高く、修正箇所はごく一部、B:一定の質は確保されており、修正箇所はごく一部、C:一定の質は確保されているが、大幅な修正が必要、D:質が悪く、計画を再度作成し直す必要ありの5段階に区分し、構成要素の7つの研究課題について評定とコメントや提案を頂きました。また、テーマ全体についてもコメントと提案を頂きました。

6.課題一覧

本テーマは、以下の7つの研究課題から構成されています。

  • 課題1
    植物や微生物の有用機能の解明と利用研究
  • 課題2
    生物機能を利用した農業害虫制御のための要素技術開発
  • 課題3A
    動物の生体防御機構の解明とその利用
  • 課題3B
    医学研究用モデルブタの開発
  • 課題4
    作物のゲノム改変技術の高度化とスギ花粉米の社会実装への取組
  • 課題5
    遺伝子組換え技術によるカイコ・シルク産業の新展開
  • 課題6
    遺伝子組換え研究の推進に関する業務とサイエンスコミュニケーション活動

7.評価結果及び指摘に対する回答

4人の評価者による評価結果及び指摘事項等に対する回答 [PDF:367KB]