農業機械分野 「農業分野におけるSociety5.0を実現する農業機械・施設と営農体系」

1. 海外評価者による研究レビュー

農研機構の農業機械研究分野においては、担い手の減少や急速な高齢化等による労働力不足に対応するため、スマート農業の実現に向けた研究を推進しており、ロボットトラクタなど開発したロボット・自動化農機の社会実装も進みつつあります。また、トラクタと作業機間の情報通信機器に関する国際認証取得や自動化された農業機械の安全性に関する国際規格に対応した検査方法の策定等も行っています。
海外レビューでは、農業分野におけるSociety5.0実現のための農機を中心としたスマート農業研究、国際標準化を視野に入れた技術の共通化・規格化活動を対象として、研究の質の向上、技術の海外展開に向けた効果的なアプローチ方法及び国際連携の道筋を明らかにするため、関係分野の海外有識者による評価と助言を得ました。

研究レビューの様子

2. 評価者

  • Dr. Josse de Baerdemaekere
    KU Leuven (ベルギー)
  • Prof. Rhee, Joong-Yong
    Seoul National University(韓国)
  • Dr. Sandro Liberatori
    ENAMA(イタリア)

3. 開催日時

4. 開催場所

農林水産技術会議事務局 筑波産学連携支援センターほか

5. 評価方法

第3及び4期中長期目標期間(平成23年度~平成32年度)を対象に、得られた研究成果の質、社会実装の可能性及び今後の研究方向の妥当性について、国際的な観点から評価を実施しました。
評価ランクは、S: 質が非常に高く、修正の必要がない、A: 質が高く、修正必要箇所はごく一部、B: 一定の質は確保されており、修正必要箇所はごく一部、C: 一定の質は確保されているが、大幅な修正が必要、D: 質が悪く、計画を再度作成し直す必要ありの5段階に区分し、構成要素の8つの研究課題について評定とコメントや提案を頂きました。また、テーマ全体についてもコメントと提案を頂きました。

6. 課題一覧

第1部 農作業と栽培管理の精密化や高品質生産を実現する技術開発

  • 課題1 水田作におけるスマート農機とシステム開発
  • 課題2 畑作におけるスマート農機とシステム開発
  • 課題3 園芸作におけるスマート農機とシステム開発

第2部 営農システムの高度化に向けた作業技術の体系化

  • 課題1 大規模水田乾田直播体系
  • 課題2 キャベツ・レタス等露地野菜の精密出荷予測システム

第3部 国際標準化を視野に入れた技術の共通化・規格化

  • 課題1 トラクタ-作業機間の通信規格について
  • 課題2 中小型農機の安全性研究
  • 課題3 アジアにおける農業機械に関連する国際標準

7. 評価結果及び指摘に対する回答

3人の評価者による評価結果及び指摘事項等に対する回答 【PDF:622KB】