1. 開催趣旨
グローバル化が進展する中、農業・食品産業分野において我が国の国際的優位性を確保するためには、トップレベルの研究開発成果の創出と、農業・食品産業分野のイノベーションを主導し、世界をけん引していくことが重要です。そのためには、国際的な水準で農研機構の研究成果を評価し、質の向上を図ること、また、社会実装の取り組みについても、国際的な視点で検証し海外での展開につなげていくことが不可欠です。
これらを踏まえ、第5期中期目標期間の主要な成果のうち特に国際的に牽引すべき研究分野について研究成果と社会実装について検証し、また、今後の研究方向性について提言を受けるために、各分野の国際的なトップレベルの研究者による国際レビューを実施しました。


2. 開催日時・場所
令和6年10月9日(水曜日) 10時00分~17時00分 東京国際フォーラム
3. 評価者(評価実施時点の所属)
- Dr. Glenn A. Fox
ローレンスリバモア国立研究所 物理・生命科学研究部門(米) 主任副所長 - Prof. Dr. Johannes A. Jehle
ユリウスキューン研究所 生物防除研究センター(独)所長 - Dr. Jean-François Soussana
フランス国立農業・食料・環境研究所(仏)副理事長
4. 出席者
評価者3名、役員15名(うちオンライン3名)、職員62名(うちオンライン21名) 計80名
5. 評価方法
ピアレビューは研究プログラムの研究水準や社会実装に向けた取組、あるいはその可能性を評価することによって実施されました。評価者には、1.計画の進捗状況と達成状況、2.研究成果の影響度(農・産・官・学・社会への成果の貢献)、3.今後の見通し(成果達成の可能性、方針の妥当性)という3つの観点から各研究プログラムの全体的な質の評価をお願いするとともに、プログラムにおける研究の方向性と結果を改善するための提案や提言をいただきました。
各研究プログラムは以下の評語により評価されました。
- S: 研究開発成果の最大化に向けて特に顕著な成果の創出や将来的な特別な成果の創出の期待等が認められる。
- A: 研究開発成果の最大化に向けて顕著な成果の創出や将来的な成果の創出の期待等が認められる。
- B: 研究開発の成果を最大化するために、継続的に研究を行い、成果の創出又は将来の期待が認められる。
- C: 研究開発の成果を最大化するためには、更なるイノベーション、改善等が必要。
- D: 研究開発の成果を最大化するためには、抜本的な見直しを含め、特別な努力と改善が必要。
また、今回の会議では、「スマート育種」と「食品ロス」の2つのテーマの研究方向性について評価者と農研機構役員や研究担当者との間で議論が行われました。会議終了後、農研機構の研究方向性に関する議論全体について、評価者からコメント、提案、提言をいただきました。
6. プログラム
- 研究レビュー
- スマート生産技術(発表者:基盤技術研究本部 農業情報研究センター長)
- 遺伝資源の利用および保全(発表者:基盤技術研究本部 遺伝資源研究センター長)
- 温室効果ガス排出削減技術(発表者:農業環境研究部門 所長)
- 病害虫防除のイノベーション(発表者:植物防疫研究部門 所長)
- 研究方向性に関するディスカッション
- フードロス(発表者:食品研究部門 所長)
- スマート育種(発表者:作物研究部門 所長)
7. 評価結果及び指摘に対する対応方針
3人の評価者による評価結果及び指摘事項等に対する回答 【PDF:418KB】