カンショの輸出は近年急速に増加し、さらなる拡大が期待されていますが、サツマイモ基腐病(以後、基腐病と記す)により南九州や南西諸島地域では産地崩壊や地場産業の維持が危惧される事態となっており、さらに、本病は全国に徐々に拡がりを見せています。また、海外への種苗の流出も問題となっています。
サトウキビ黒穂病は農家圃場で発生すると大きな収量低下を引き起こすだけでなく、感染圃場では次年度株出し栽培ができないなどのリスクがあります。黒穂病を防除するためには抵抗性遺伝子を持つ品種の育成が重要です。
そこで、カンショ・サトウキビ育種グループでは、
- 基腐病に強いカンショ品種の育成
- DNAマーカーを活用したカンショの基腐病抵抗性や品種等の識別技術の開発
- 黒穂病抵抗性サトウキビ系統の育成
等に取り組みます。 これらの技術開発により、カンショの安定生産と輸出拡大、ゲノム育種の推進、海外への種苗流出防止、サトウキビの安定生産に貢献します。
