九州沖縄農業研究センター

所長室から

現代の青木昆陽たれ

所長 山川 理

今年は日本のサツマイモにとって記念すべき年です。というのは、 遙か遠く南米のアンデス山麓(ペルー)を起源とするサツマイモは、南の島々あるいは中国を経由して、沖縄に400年前、鹿児島には300年前に伝来しました。

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以降、救こう作物として食糧危機の際、多くの日本人の命を救ってきました。今では健康食品として、あるいはバイオマス植物としての新しい役割を期待されています。新しい利用法については、日本が世界に先駆けて研究を進めているところです。九州沖縄農業研究センターでは最新研究情報を英文誌Sweetpotato Reseach Front (SPORF)として纏め、年2回発行しています(詳細はホームページ)。

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今年は沖縄や鹿児島県の各地でサツマイモ伝来記念事業が計画されています。サツマイモの伝道師としては青木昆陽が有名ですが、恐らく全国各地に青木昆陽のような伝道師が他にも数多くいたと思われます。今回の事業では私や他のサツマイモ研究者に出演依頼が来ています。現代の伝道師グループを組織して、生まれ変わったサツマイモを広く普及していきたいと思います。

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