作物研究部門

作物見本園

エゴマ

「エゴマ」「エゴマ」

英名: perilla
科名: シソ科
学名: Perilla frutescens (L.) Britton
種類: 工芸作物(食用、油料)

起源

地図
原産地はインド、中国などと言われている。わが国では、縄文時代、すなわち 5千年前に利用されていた。

作物的特徴

形態はシソによく似る。自家受精であるが、他花受精もする。品種は明確でな く、白種、黒種とよぶ程度で、油含量は黒種が高い。やや冷涼な気候を好み、か っては、東北、東山、北海道などの地域で多く栽培された。暖地でも栽培は可能 で適応地域は広い。ゴマが乾燥地を好むのに対してエゴマは耐湿性があり、吸肥 力も強く、リン酸の少ない開墾地などで栽培された。

用途

食用としては、ゴマの代用として用いられた。油はリノレイン酸に富む乾性油 で、昔はあかり油として利用された。工業用としては、和傘の油、ワニス、印刷 用インクなどに利用されたこともある。うどん、そばの薬味に使われたりしてい る。韓国では葉を野菜として利用している。

生産地

中国、旧ソ連。わが国では、戦前、1,000ha程度作付けされたが、現在は、20ha 程度栽培されている。