作物研究部門

作物見本園

成熟期を迎えた小麦の穂の特集です。


これは6月7日の小麦の様子です。成熟期に達した品種もありますが、緑色が少し残っている品種もありました。


ここから先は6月14日の写真です。大麦から約半月遅れて、小麦もほとんど成熟期になりました。


今回は小麦の全品種の穂をご紹介します。写真は21cm×14cmで、全品種、同一縮尺です。最初の品種は「ゆめちから」。グルテンの力が強く、ブレンド利用に適したパン用の品種です。


「きたほなみ」。北海道で栽培されている高品質な日本めん用の品種で、日本で最も生産量の多い小麦です。


「春よ恋」。北海道で栽培されていて、主として春に種を播くパン用品種です。


「農林61号」。関東~九州で長い間栽培されてきた日本めん用の品種です。穂発芽や赤かび病に比較的強く、近畿~東海では今でも栽培されています。


「さとのそら」。日本めん用の新品種で、関東や東海地域で農林61号に替わって 栽培が増えています。


「あやひかり」。関東~東海で栽培されている多収の日本めん用品種です。低アミロースで、うどんの滑らかなモチモチ感が特徴です。


「ユメシホウ」。関東~東海での栽培に適した早生・多収のパン用品種です。


「せときらら」。西日本での栽培に適した多収のパン用品種です。


「ミナミノカオリ」。主に九州で広く栽培されているパン用品種です。


「農林10号」。昭和10年に育成された品種です。背が低く倒れにくいため、世界的に多収小麦品種の育成に利用されました。


「Chinese Spring」。遺伝研究でよく用いられる品種です。この品種を用いて、農研機構も参加した国際研究によって、コムギゲノムの塩基配列の解読が達成されました。


「セトデュール」。日本初の「デュラム小麦」の品種です。パスタに使われます。


今季の麦見本園のご紹介は、これで終わりです。ご覧いただき、ありがとうございました。来季の種まきは11月の予定です。