年度が改まり、4月の晴れた空の下、大麦品種「イチバンボシ」の穂が伸びています。新型コロナウイルス感染拡大防止のため、見本園に隣接する「食と農の科学館」は休館中です。見本園の様子も、このホームページでお楽しみいただきたいと思います。
この冬は暖かかったため、例年は4月上中旬に出始める小麦の穂も、3月末から見え始めました。これは小麦品種「せときらら」の4月7日の様子です。
日付を1週間さかのぼった3月31日(種播きから152日後)の様子です。手前10列が大麦、その奥12列が小麦です。
3月31日の時点で、小麦12品種のうち4品種で穂が出始めていました。これは、最初に穂が出た品種「せときらら」です。
ここから先はすべて、4月7日、種播きから159日後の写真です。
小麦の全12品種です。
左から3列目から右端までが大麦の全10品種です。
まず、前回の記事(3月27日)より後で穂が出始めた大麦2品種をご紹介します。これは「シュンライ」。関東地域を中心に栽培されている六条皮麦です。麦ご飯や麦茶に使われています。
穂が見え始めた「ファイバースノウ」。麦ご飯用としての評価が高く、日本で最も生産量の多い六条皮麦です。北陸地域で主に栽培されています。
ここからは小麦品種です。穂が見え始めた「農林61号」。関東~九州で広く栽培されてきた日本めん用の品種です。穂発芽や赤かび病に比較的強く、近畿~東海では今でも栽培されています。
穂が出かかった「さとのそら」。日本めん用の新品種で、関東や東海地域で「農林61号」に替わって栽培が増えています。
3月末に穂が見え始めていた「あやひかり」。関東~東海で栽培されている多収の日本めん用品種です。低アミロースで、めん(うどん)の滑らかなモチモチ感が特徴です 。
3月末に穂が見え始めていた「ユメシホウ」。関東~東海での栽培に適した早生・多収のパン用品種です。
3月末に穂が見え始めていた「ミナミノカオリ」。主に九州で広く栽培されているパン用品種です。
小麦品種の中で最初に穂が出た「せときらら」。西日本での栽培に適した多収のパン用品種です。
「せときらら」の穂を拡大した写真です。花が咲き、クリーム色の葯(やく:おしべの先端にある花粉が詰まった袋)が見えます。