作物研究部門

作物見本園

品種を説明する札を立てました。

3月9日に畑を囲っていた小動物よけの網をはずして追肥を行い、きのう各品種を説明する札を立てました。手前から11列が大麦、その奥の11列が小麦です。

反対の小麦側から見た様子です。

久しぶりに全22品種をご紹介します。裏側から見ているので、いつもとは逆に右から左に進みます。まず大麦から。
右「ニューサチホゴールデン」:関東が主産地のビール用品種です。
中央「はるか二条」:九州で栽培されている多収の精麦用・焼酎醸造用品種です。
左「くすもち二条」:日本で最も作付けの多いもち麦で、九州で栽培が増えています。

右「ファイバースノウ」:麦ご飯用として評価が高く、北陸で主に栽培されています。
中央「シュンライ」:関東を中心に栽培され、精麦や麦茶原料として使われています。
左「はねうまもち」:もち性で、北陸を中心に栽培が増えています。

右「カシマゴール」:縞萎縮病に強く、稈が中折れしにくい、多収の麦茶用品種です。
中央「ハルヒメボシ」:裸麦の中では精麦用として最も多く栽培されている品種です。
左「フクミファイバー」:瀬戸内が主産地のもち麦で、炊飯後に茶色くなりにくく、機能性成分β-グルカンを普通の約3倍含みます。

右「キラリモチ」:もち性で食味がよく、炊飯後に茶色くなりにくい品種です。
中央「ビューファイバー」:機能性成分β-グルカンを普通の約3倍含み、菓子などの原料に使われています。
ここまでが大麦です。

ここからは小麦をご紹介します。
右「ゆめちから」:グルテンの力が強く、ブレンド利用に適したパン用の品種です。
中央「きたほなみ」:北海道で栽培されている高品質な日本めん用の品種です。
左「春よ恋」:北海道で栽培されていて、主として春に種を播くパン用品種です。

右「農林61号」:関東~九州で広く栽培されてきた日本めん用の品種です。
中央「さとのそら」:日本めん用の品種で、関東や東海で農林61号に替わって栽培が増えています。
左「あやひかり」:関東~東海で栽培されている多収の日本めん用品種です。うどんの滑らかなモチモチ感が特徴です 。

右「ユメシホウ」:関東~東海での栽培に適した早生・多収のパン用品種です。
中央「せときらら」:西日本での栽培に適した多収のパン用品種です。
左「ミナミノカオリ」:西日本で広く栽培されているパン用品種です。

右「ミナミノカオリ」:前出。
中央「農林10号」:昭和10年に育成された品種です。背が低く倒れにくいため、世界的に多収小麦品種の育成に利用されました。
左「セトデュール」:日本初のデュラム小麦の品種で、パスタに使われます。デュラム小麦は普通小麦の祖先の植物種です。