作物研究部門

作物見本園

夕方に咲くヒョウタンの花です。


まず、先週から咲き出している花や穂を8月15日撮影の写真でまとめてご紹介します。はじめはケツルアズキ(マメ科)。リョクトウにごく近い作物で、交配が可能です。日本ではモヤシの原料にしますが、インドなどでは成熟した豆や若い莢をいろいろ調理して食べます。


ケナフ(アオイ科)の大きな花。茎の繊維を麻袋、ロープ等に利用しますが、紙の原料としても使えます。


アワ(イネ科)の穂。エノコログサ(ネコジャラシ)にごく近い作物です。子実を飯用、団子、菓子、あめ等に使うほか、小鳥の餌にもなります。


モロコシ(ホウキモロコシ、イネ科)。穂で座敷箒を作ります。


これは、前回もご紹介したトウモロコシ(爆裂種、イネ科)の雄穂(ゆうすい)です。


こちらはトウモロコシ(爆裂種)の雌穂(しすい)です。実のなる雌穂の方が遅れて出てきます。ポップコーンの原料になる種類です。


前回ご紹介したシコクビエ(竜爪稗、イネ科)の穂。出たばかりの穂はまっすぐでしたが、次第に内側に曲がって、中国名のとおり、竜の爪のようになります。食用、醸造用、飼料用に使います。ここまでが8月15日撮影の写真です。


ここからは8月20日の写真です。ユウガオ(ウリ科)の花は8月初めには咲いていたのですが、開花が夕方以降で、とても暑い日には日没時刻になっても花が開かないことがあります。きょうは最高気温が29度くらいで、にわか雨も降ったせいか、日没の10分くらい前に、花の写真が撮れました。


右下の方には既にユウガオの実がなっています。実は、かんぴょうの原料になります。ただし、食用でないユウガオやスイカの台木に使っているユウガオ等には、苦味成分「ククルビタシン類」によって食中毒をおこすものがあるので、食べないようにご注意ください。


ユウガオと同じ植物種に属するヒョウタン(ウリ科)です。花の姿も夕方に咲くのもユウガオと同じです。


ヒョウタンは、くびれた形の実を観賞用や水筒などの容器に利用します。雌花の基部が、既にヒョウタン型になっているのがわかります。