作物研究部門

作物見本園

ようやく梅雨が明け、夏本番です。


平年より11日遅く、8月1日に関東地方の梅雨が明けました。前回も登場したエリアンサス(イネ科)は、真夏の空の下で元気に生育中です。左が品種「JES1」、右が品種「JEC1」。旺盛な生育を活かし、燃料や新素材の原料等としての利用が期待されています。


4mの棒を立てて、自撮りしてみました。草高(地面から作物最上部までの高さ)は約3.2m、草丈(葉を直立させた場合の地面から葉の先端までの長さ)は約3.5mになりました。


6月中旬に咲き始めたラベンダー(シソ科)。そろそろ花の時期は終わりですが、まだ、目を楽しませてくれています。おなじみの香料がとれる作物です。


ラベンダーの咲き終わった花に止まっているシオカラトンボのメスです。止まるのにちょうど良い竿と思っているようです。シオカラトンボのオスは、その名の通り、塩がふいたような灰青色と黒色をしていますが、メスは普通、黄色と黒色で、その色合いからムギワラトンボとも呼ばれます。


ただし、オスも未成熟だとメスと同じような色なのですが、メスは尾部の白い突起が3個(オスは2個)で、また、末端から2番目の節(せつ)がふくらんでいるので区別がつきます。


7月上旬に咲き始めたニホンハッカ(シソ科)は、うす紫色の花を盛んに咲かせています。茎葉からスッとする香料がとれます。


ニホンハッカの花の蜜を求めて、2匹(2頭)のチョウがやってきました。


両方ともツマグロヒョウモンのオスです。7月10日の記事にラベンダーの花に来たメスの写真があるので、見比べてみてください。リンクをクリック(タップ)すると、その記事に飛びます。


7月10日の記事にも登場しましたが、きょうもサンショウ(ミカン科)の木にナミアゲハが卵を産もうと来ていました。


実は7月30日に、この写真のナミアゲハの大きな幼虫がサンショウにいるのを見つけました。しかし、残念ながら、きょうは幼虫もサナギも見つけることができませんでした。


最後は、少し地味ですが、ヤマノイモ(ヤマノイモ科)のむかご(零余子、珠芽)です。たくさん実りました。むかごはわき芽が肥大した栄養繁殖器官で、秋になると脱落して、翌春以降の繁殖に使えます。地下部のとろろ芋とともに、食用にもなります。


夏の日差しを浴びるヤマノイモの全体像です。きょうの最高気温は農研機構構内の観測では今年最高の34.8度でした。皆様、熱中症にお気をつけて、お過ごしください。