作物研究部門

作物見本園

梅雨が明けました。

気象庁は、きょう7月16日に関東地方の梅雨が明けたとみられると発表しました。梅雨明けにふさわしい青空と白い雲を背景に、元気に育っているのは、エリアンサス(イネ科)です。この作物は、旺盛な生育を活かし、エネルギー原料や含有成分であるリグニン、セルロースを使った新素材原料などとして、活用が期待されています。

見本園にある2品種は、農研機構が国際農林水産業研究センターと共同開発した、雑草化の危険性が低い栽培系エリアンサスです(2019年品種登録)。左の品種は「JES1」。高さを測るため、長さ4mの棒を持って、自撮りしてみました。草高(そうこう)は約3.4mでした。

右の品種は「JEC1」。4mの棒は細いため、写真ではよく見えませんが、草高は約3.5mでした。2品種とも、これからまだまだ伸びます。なお、「草高」は地面から作物の最上部までを測るので、最上部の葉が折れ曲がると、折れ曲がったところまでの高さになります。

このエリアンサスの株を植えてから、ちょうど2年経ちました。ここからは、この半年間の変化を振り返ります。品種「JEC1」の今年1月21日の様子。昨年育って枯れた部分を刈り取り、高さ80cmくらいの切株を残しました

前の写真から約2か月後の3月24日の「JEC1」。冬の間は、あまり変化がありませんでした。

しかし、前の写真から6日後の3月30日には、緑色の葉が切株の上の面より明らかに高く伸びていました。

4月7日。草高は、左の品種「JES1」で約1.1m、右の品種「JEC1」で1.3mになりました。

4月20日。草高は左の「JES1」で約1.4m、右の「JEC1」で1.7mになりました。

5月28日。草高は2mを超えました。

6月11日。草高は左の「JES1」で約2.6m、右の「JEC1」で2.9mになりました。

最後はきょうから10日前の7月6日。草高は左の「JES1」で約3.2m、右の「JEC1」で3.4mになりました。どこまで背が高くなるか、お楽しみに。