お米の表面(ヌカの部分)に赤や黒色がついた「有色米」と呼ばれるお米があります。この有色米の中には、古くから栽培されているものもあり、「古代米」と呼ばれることもあります。
有色米は昔から神様への供え物として用いられることもあり、また私たちがお祝い事の時に食べるお赤飯は、有色米の一つ「赤米」のなごりという説もあります。
また赤米や黒米などの有色米には、一般品種とくらべて、ビタミンや鉄やカルシウムなどのミネラルが多く含まれる場合が多いです。さらに赤米にはプロアントシアニジン、黒米にはアントシアニンという成分が含まれています。これらの成分は、ガンや老化の原因になると言われている活性酸素を消してくれる力があります。
古くからある有色米の品種は、丈が長くふつうの品種より倒れやすく、また粒が穂から落ちやすい特徴を持っているため、栽培しやすいように有色米も品種改良が行われています。
品種改良されてできた品種として、赤米うるち品種では「紅衣(べにごろも)」、赤米もち品種では「夕やけもち(ゆうやけもち)」、紫黒米もち品種では「朝紫(あさむらさき)」「紫こぼし(むらさきこぼし)」などがあります。