重点普及成果

サツマイモ基腐病のまん延防止技術

本技術開発の背景

基腐病はサツマイモの主要な土壌伝染性病害である。全国31都道府県で発生が確認され、特に南九州・沖縄地域で被害が深刻化している。 本病菌は罹病残渣を介して土壌伝染し、感染した苗やイモを通じて感染地域が拡大する。 有効な防除手段はまだ確立されていない。

技術概要

  • リアルタイムPCRによる基腐病菌の高感度検出技術を開発した。最短約1日で診断可能であり、本病の封じ込めに貢献できる。
  • 基腐病抵抗性が「コガネセンガン」より優れる「やや強」で焼酎醸造適性に優れる「みちしずく」を品種登録出願した。基腐病抵抗性が「やや強」のでん粉原料用品種「こないしん」と合わせて普及拡大を図り、減収ゼロに貢献できる。
  • 化学農薬を使わずに苗床を消毒するために、米ぬかを用いた土壌還元消毒技術を開発した。現地の汚染苗床において還元消毒後に苗を定植し、地際部や塊根で発病が無いことを確認した。無病種苗の供給(確保)に貢献できる。

技術に関する問い合わせ先

農研機構 植物防疫研究部門 研究推進部 研究推進室
Tel.(029)-838-6873

参考情報

普及成果情報

プレスリリース

標準作業手順書(SOP)

原著論文

その他研究成果