東北農業研究センター

有色米ってなに?

栽培上の注意

最近、有色米の栽培が拡がるとともに、一般米に有色米が混入するというトラブルが起きているようです。有色米の混入を防ぐために、特に気をつけるべきことをまとめてみました。

播種、移植時に有色米品種の種子、苗が混入しないように注意する。 前年度の田んぼにこぼれた種子が発芽してきたり、移植時に苗が流れて混じることもあります。
育苗中、移植後に一般品種の中に異株を見つけた場合には速やかに抜き取る。 「朝紫」、「おくのむらさき」等は、葉、稈なども部分的に紫色になるので、一般品種の株の中に混じっていたときの区別が容易にできます。
収穫時、脱穀調整時に有色米品種が混ざらないように注意する。 共用する場合にはコンバイン、籾摺機などはよく掃除をする必要がありますが、それでも混入の危険性があります。共用せずに、一般品種と有色米品種とで別のものを使用した方が無難です。
出穂期が同じ一般品種の近くでは栽培しない。 出穂期が近い場合には、有色米品種の花粉が飛散して一般品種と自然交雑してしまう可能性があります。自然交雑がどの程度の割合でおこりうるのか、現在調査中です(ちなみに、自家受粉植物であるイネの花が、他のイネの花粉によって自然交雑する割合は、0.1~0.9%程度といわれています)。

有色米の栽培を何年も続けている方たちは、一般米への混入を防ぐために育苗中、移植後の異株除去を徹底する、機械類は別途購入して一般米と分けて使用する等、いろいろ努力をされているようです。これから有色米の栽培を始める方は、これらの点に十分に注意してください