東北農業研究センター

採食・反芻時間測定装置

1. SCRUMの開発

A. 電気関係の部分

(1)SCRUM作成に必要な機器類:

SCRUM作成に必要な機器類の写真

  • HOBOペンダントイベント/温度ロガー
    メーカー:Onset、型番:UA-03-64
  • エッジスイッチ(テープスイッチ)
    メーカー:東京センサ、型番:LB-060
  • 歩数計:市販品
  • 電源ケーブル:市販品
  • モノラルプラグ:市販品

(2)HOBOの改造

HOBOのカウンタースイッチとロガー部分を切断。

HOBOのカウンタースイッチとロガー部分の写真

(3)モノラルプラグと接続

モノラルプラグ(メス)とロガー側のケーブルを接続。

データ回収時、ロガー部分をPCとの接続が必要なため、脱着式とした。

モノラルプラグ(メス)とロガーの写真

(4)歩数計の改造

動作確認用表示部として歩数計を利用。安価(1,000円以下)なもの、振って、カタカタ音がするもの。高価なものだと、「しっかり歩数」機能が組み込まれ、一定速度、一定期間連続しないとカウントしないため。ホームセンターなどで購入可能。

歩数計の写真

歩数計を解体。電池を抜き、数本のネジを外すと解体ができる。基盤を取り出す。基盤中金色部分が上下に移動することでカウントされる。

解体された歩数計の写真

エッジスイッチ接続用ケーブルの穴を空ける。ケーブル太さより、大きめの穴

穴をあけている写真

穴をあけた写真

歩数計基盤を取り出す。基盤中金色の部分を取り外し、このような形に。

基盤の写真

ここのガラス管を壊す。ガラス管内、先ほどの金色振り子の磁石により、上下の接点を接触させ、カウントする。

ガラス管部分の写真

ガラスを綺麗に外すとこのように、このままだと振動により、接触してしまうので、短く切断。この部分に電源ケーブルを接続する。

ガラス管を外した状態の写真

ガラス管内部の線を電源ケーブルを使いアウトプット線を作る。ハンダ付けは短時間で。

ハンダ付け箇所の写真

アウトプットケーブルを穴から出し、歩数計を組み立てる。作動確認用表示部完成

組み立て中の写真

(5)SCRUMの組み立て

エッジスイッチ(テープスイッチ)、市販歩数計改造表示器とHOBOペンダントロガーを電線を使い、並列繋ぎする。

部品の写真

エッジスイッチ(写真中○1)、表示計とHOBO用(写真中○2)ケーブルを電源ケーブルで接続。HOBO取り付け部分(写真中○3)

接続箇所1、2、3の写真

エッジスイッチとの接続
赤黒(表示器+HOBO)―黄色(エッジスイッチ)

接続箇所1の拡大写真

エッジスイッチ側と表示計、HOBO接続ケーブルの1線―2線接続
赤黒(表示計)―――赤黒(エッジスイッチ)
赤黒(HOBO)―――

接続箇所2の拡大写真

HOBOの接続用のモノラルプラグ(オス)を取り付ける。

接続箇所3の拡大写真

HOBO側のメス、スイッチ側のオス。

モノラルプラグ部の写真

ハンダ付け部分を絶縁テープなどで覆い、完成。エッジスイッチを数回押し、動作するか確認する。表示器のカウントが増えない場合、HOBO接続モノラルプラグの接続を赤黒、逆にする。

SCRUM計測部の全体写真

図 SCRUM計測部の概略図

SCRUM計測部の概略図

B. 頭絡関係の部分

頭絡の概略図

頭絡は下記の市販部品(A~H)を組み合わせて、この図のように作成ください。

  • A:荷造りベルト
  • B:男性用ベルト(切断し、エッジスイッチの台座として)
  • C:ゴムひも、(太)
  • D:ゴムひも、(細)
  • E:リング
  • F:調節結束バンド
  • G:結束バンド
  • H:透明化粧品ポーチ(SCRUM計測機器収納用)

※すべて100円ショップなどで購入可能

SCRUM完成品

SCRUM完成写真1

黄色いエッジスイッチがウシの下顎に接触、口が開く毎にスイッチがonとなり、HOBO、表示器にカウントされる。

SCRUM完成写真2

ウシに取り付けたSCRUM。

SCRUMを取り付けられた牛の写真