北海道農業研究センター

小学校稲作体験学習

2018年小学校稲作学習

北海道農業研究センターでは、都市部の子供たちに農業と食べ物についての理解を深めてもらうため、羊丘小学校からの要請に応えて、5年生を対象に稲作に関する学習を年4回行っています。この取り組みは、1987年より続いています。

出前授業 (平成30年6月5日)

出前授業の様子水稲育種グループの研究員が羊丘小学校を訪問し、「稲、お米についてのはなし」をテーマに出前授業を行いました。
田植えから稲刈りまでの話をした後、子供たちに籾、玄米、白米のサンプルを配付し、その違いを実際に観察してもらいました。また、「日本の米づくり、広さは世界で何位?」などお米に関するクイズに楽しく挑戦してもらいました。さらに、日本で実際に売られている品種の数、おもしろい名前のお米なども紹介し、興味を持ってもらえました。説明後、ご飯の試食では、ななつぼしの白米と玄米のご飯の食べ比べを行い、見た目や香り、食感の違いを確かめました。

自然観察会 (平成30年7月17日)

自然観察会の様子出前授業に続く第2回として、水田に棲む生き物の観察会を行いました。
まずは、生産環境研究領域病虫害グループの研究員から子供たちへ、水田の生き物についての話をしました。続いて、実際に生き物の採取を行ってもらい、最後にその生き物の観察をしました。子供たちは、オタマジャクシやアメンボをはじめマツモムシやヤゴなどたくさんの生き物を熱心に採取し、研究員にいろいろな質問を投げかけ、じっくり観察しながら真剣にスケッチを行っていました。

生育見学会 (※雨天のため中止)

稲刈観察会 (平成30年10月19日)

稲刈見学会の様子稲作学習の最終回として、機械収穫による稲刈りの見学会を実施しました。
まずは、業務第2科総括作業長から稲刈り手順の説明を行いました。次に、昔行っていた手刈りによる稲の刈り取りとバインダーによる収穫作業を同時に見学して、手刈りと機械収穫の作業効率の違いを学んでもらいました。さらに、刈り取り・脱穀・稲わら結束・籾収穫を同時に行うことができる自脱型コンバインの一連の作業を紹介すると、子供たちはその様子を熱心に記録していました。
また、最新の成果としてドローンを活用する農業を紹介し、実際に飛行する様子も見学してもらいました。
子供たちからは、北農研ではどのような品種を開発しているのか、お米の収量はどのくらいかなど多くの質問があり、品種開発では「おぼろづき」を始め「ゆきさやか」や「きたげんき」などを紹介し、収量については具体的に水田の広さを示しながら、一般的には10アール当たり600kgくらいであることなどをお答えしました。ほかにも、食料自給率やドローンによる農薬散布についてなど、児童たちのこれまでの学習や関心の高さがうかがえる質問がありました。