環境保全型農業および有機農業の生産システムの確立

地域条件に対応した環境保全型の農業生産技術を開発するとともに、国産有機農産物需要と有機農業新規参入の増大に応える取り組み易い有機農業技術を体系化する。

地域条件に対応した環境保全型農業生産システムの開発に向けて、寒冷地の畑作物・野菜栽培では、カバークロップや地域の有機質資材の利用、田畑輪換、定植前施肥、耐病性台木の利用等の耕種的技術を活用し、省化学資材・環境保全と生産性を両立させる栽培体系を開発する。また、病害虫リスクが顕著な西日本地域において、メタゲノム解析等を用いた土壌微生物・病害虫の診断技術の開発、作物生育制御と病害虫防除に有効な光質環境の解明と制御技術の開発、土着天敵利用技術やバイオフューミゲーション技術の開発などに基づき、病害虫抑制を基幹とする野菜生産技術体系を開発する。

有機農業生産技術については、先進的な有機栽培農家で実施されている病害虫・雑草抑制技術、養分管理技術等のメカニズムを科学的に解明するとともに、田畑輪換を活用した水田作、カバークロップ等を利用した畑輪作の範型となる生産技術体系を構築する。また、東北地域の水稲作や南九州地域の畑輪作等を対象に、病害虫・雑草の抑制技術、有機物による養分供給技術等を現地の有機栽培体系へ導入すること等により、生産費を慣行栽培の2~3割高に抑制した有機農業の生産技術体系を構築し、現地検証してマニュアル化する。さらに、LCAを基幹として有機農業の持続性を評価する手法を開発する。