生産現場から食卓までの農産物・食品の安全性及び信頼性確保技術の開発
国際的な基準値策定等の動向を考慮し、生産段階でのヒ素等の有害化学物質低減のため、水稲のヒ素とカドミウムの同時低減を実現する総合的な管理技術体系を確立する。また、農薬等の作物残留リスクを評価するため、作付の適否判断のための土壌診断技術及び作物吸収・移行モデルを開発する。フードチェーンでの危害要因低減のために、腸管出血性大腸菌O157、カンピロバクター等の有害微生物の汚染実態解明や迅速・簡便な検出技術及び制御技術を開発する。また、カビ毒等の有害化学物質の分析技術の開発や動態解明を行う。加工食品中のアクリルアミド等、リスク管理が必要な危害要因については低減技術の開発を併せて行う。農産物・食品の信頼性確保のため、品種・生物種の簡便な判別・検知技術の開発、ゆで野菜やもち等の加工品を含む食品の産地判別技術の開発と高度化等を行う。さらに、これらの技術開発で得られた成果を、行政部局が作成する実施規範や管理マニュアル等に反映させる。リスク管理に役立つ技術は公設試等と協力した現地実証試験により、地域条件に応じた技術体系を確立する。検出・制御技術は、現場ニーズを見据えた開発を行い、民間企業に技術移転する等、速やかな社会実装を行う。一方、産地判別技術等は、独立行政法人農林水産消費安全技術センター等と連携して普及を図る。
普及成果情報
研究成果情報
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2020年
- 新規カドミウム浄化専用イネ品種による水田のファイトレメディエーション
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2020年
- イネによるヒ素とケイ素の蓄積は第I節位を分岐点に止葉と穂で異なる
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2020年
- パン製品の原料小麦の産地判別に向けた小麦由来タンパク質の安定同位体比分析法
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2020年
- 精米工場におけるコクゾウムシ成虫のモニタリング
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2019年
- 抗菌作用を示す新規の有機ヒ素化合物"アルシノスリシン"
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2019年
- 登熟期の気温は、コメの無機ヒ素濃度の主要な変動要因である
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2019年
- デジタルPCRを用いた定量的品種判別法
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2019年
- 穀物貯蔵低温倉庫におけるフェロモントラップによるコクゾウムシのモニタリングシステム
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2019年
- 生合成阻害剤を用いたアフラトキシン産生菌の高感度な判別法
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2019年
- 発酵食品に適用できる食中毒菌の損傷度測定法
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2018年
- 安価な含鉄副産物を利用した玄米の無機ヒ素濃度の低減
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2018年
- 水田土壌中の溶存ヒ素およびカドミウム濃度低減のための気相率
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2018年
- ヘプタクロル類リスク低減のためのカボチャ作付適否判断を支援するアプリケーション
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2018年
- LAMP法による簡易迅速、低コストな遺伝子組換え検査法
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2018年
- リアルタイムPCRによるヒメアカカツオブシムシおよびカツオブシムシ類の同定法
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2018年
- Fusarium asiaticumにおけるデオキシニバレノール産生調節機構
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2018年
- 定量PCR法による食品中でのサルモネラ増殖速度測定法
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2017年
- トマト、さやえんどう、スイートピーの初期生育に影響する土壌中クロピラリド濃度
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2017年
- コメの無機ヒ素濃度を抑える遺伝子OsPCS1を発見
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2017年
- 鉄資材と湛水管理による水稲玄米中のヒ素とカドミウム濃度の同時低減技術
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2017年
- SSRマーカーを用いたバレイショの高精度な品種判別法
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2017年
- カップ麺製品におけるノシメマダラメイガ混入時期推定のための発育調査
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2017年
- 穀類粉末に含まれるカビ毒T-2トキシン誘導体の濃度
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2017年
- 赤かび病抵抗性が異なるコムギ育成系統におけるかび毒配糖体蓄積性の解析
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2016年
- 土壌診断のための土壌中の作物可給性農薬の迅速検出法
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2016年
- 「コシヒカリ環1号」を用いたヒ素とカドミウムの同時低減技術の開発
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2016年
- わかめ加工品の産地判別の指標となる微量元素
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2016年
- 高分解能質量分析装置によるフモニシン類縁体の検出
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2016年
- 遺伝子定量手法による食中毒菌の損傷度評価法開発と回復培地の妥当性評価
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2016年
- 茶殻・コーヒー滓に二価鉄を保持させた新しい殺菌用資材